2002年８月８日から１0日間ほどでミャンマーへ行った。
　　　たくさんのパゴダでたくさんのお祈りをした。そして自分の心の居場所を少しづつ見つめていた。

　　　旅のはじまりは自分の想いへのはじまりでもある。今回の旅は「お祈りの旅」．．．大人になってからヒトのために何かを心から祈ったという記憶がない。
　　　心からというのは、自分の中から自然に、そして素直に生まれる気持ちなのだと思う。日常のなかでそんな気持ちが湧き上がることもなく過ごす毎日。
　　　そして．．．ボクはまだ行ったことのないミャンマーという国で、そんな想いになれるかもと旅立った。

　　　台北からヤンゴンへ　

　　　少し前まで日本からヤンゴンへＡＮＡの直行便があったらしいけど、現在はない（今年５月から直行便が復活するとの話もあったが）。
　　　ミャンマーへのルートはタイ北部のメーサーイからや泰緬鉄道の観光地であるカンチャナブリー方面からの陸路（中国の雲南省あたりからの陸路もあるらしい）
　　　があるが、時間がないヒトは空路ということになる。バンコク、チェンマイからが一番メジャーで、シンガポールやクアラルンプール、香港などのからの便もある。
　　　そして今回ボクはとってもメジャーじゃない台北からマンダリンエアー（華信航空）でヤンゴンに入ることにした。これが探した中では一番安かったからだ。
　　　午後成田発のＣＩ（初ＣＩです）に乗って台北に着いた時はもう夜の１０：００をだいぶ過ぎていた。台北の宿はTAIPEI HOSTELを予約してあったので、空港に着いて
　　　すぐＡＩＲ　ＢＵＳの西線に乗りＬａｉ　Ｌａｉ　Ｓｈｅｒａｔｏｎで降りて宿に着いた。事前に着く時間を言っておいたので男のスタッフのヒトが起きて待っててくれた。
　　　キーデポジットの５００元とルームチャージの５６０元を渡して７階の個室へ行った。テラスでは白人が４人ほどビールを手にして話ししていた。
　　　明日の朝が早いので、ボクはすぐシャワーをして寝た。エアコンが使用できる時間なのでなんとか寝られた。
　　　次の朝早くＡＩＲ　ＢＵＳで空港へ。そしてマンダリンエアーの午前便でヤンゴンへ向かった。こんな便に乗ってる日本人はボクだけだろうと思ってたんだけど、
　　　他にも数人の日本人らしきヒトが乗っていたが、ほかは全部中国人だった。台北からヤンゴンまでは４時間ちょっとだ。昼すぎにヤンゴン空港に着いた。
　　　
　　　ヤンゴン

　　　空港ターミナルまでのバスがいきなり成田のリムジンバスだった。やっぱ日本の中古の車が多いのだろう。
　　　いつものように一番でイミグレに行くと検査官とは別に案内役みたいなオジサンがボクの列にだけいた。入国カードはと聞かれてすっかり忘れていたことに
　　　気がついた。飛行機の中で寝てる間に配ったのかボクはもらっていなかった。気がついていない自分もまずいんだけど。「持ってない」と言うとそのオジサンが
　　　「これに書け。ここはパスポートナンバーでここはビザナンバーで．．．」とすごく親切に言ってくれた。「もう書けたか？」と聞かれたがまだ全部書いてない
　　　と言うと「いい！いい！それで」と途中まで書いたイミグレカードとパスポートを取って検査官に渡して何か言ってた。ＶＩＰ待遇？ていうか後がつかえてるだけ？
　　　次にあの外国人ブーイングのＦＥＣとのＵＳ＄両替がまっていた。ボクは今回ミャンマー国内の移動は時間がないからすべて空路にしていたのでＦＥＣとの両替
　　　は無問題だったんだけど、時間があって陸路で移動ならきっとなんとか両替を少なくしてもらうためにガンガンねばったと思う。
　　　空港ロビーでは観光案内サービスのカウンターに女性が３人いて、ボクに「ホテル？クルマ？」と聞いてきた。ボクが「タクシーはいくら？」と聞くと
　　　「ＦＥＣで＄４です」と言う。少し高いのかもしれないけど、外にいる多くのドライバーと交渉するのもめんどうだし、まだ来たばっかりで相場がわからないので
　　　そこでタクシーをたのんだ。その女性が外へ案内してくれてクルマを待ってるときにチャットの両替レートを聞いたら「今日はＵＳ＄で９００ＫでＦＥＣは８２０Ｋだ」
　　　と言う。タクシーで４０分くらいで予約してあったダディーズホームに着いた。「ＵＳ＄で＄６です」と言うので「予約のとき＄５だと聞いたんだけど」と言うと
　　　「あっそうか予約でしたね。＄５です」と言う（なんかうさん臭いなぁ）。シャワー・トイレ共同で部屋はエアコン付でそこそこ広いけど、ベッドだけでなにもない。
　　　荷物を置いてすぐトレーダーズホテルに向かった。ミャンマー国内のエアーチケットはバンコクにいる知り合いに予約してもらっていたので、それを受け取りに
　　　行った。トレーダーズホテルはシャングリラ系でＳＩＮＧＡＰＯＲＥにもあって知ってたけど、ヤンゴンの街中を歩いて行ったので、別世界のように感じられた。
　　　行けと言われていた場所をレセプションで聞いて、カウンターへ行ったら中国人っぽいヒトが日本語で応対してくれた。ここで両替したＦＥＣをすべて使った。
　　　それから近くにあるボーヂョーアウンサン・マーケットへ歩いて行った（どこへ行ってもすぐよく歩くヒトです）。
　　　とりあえず少しおなかがすいていたのでマーケットのなかの屋台で２５０Ｋのモヒンガーを食った。昼もだいぶ過ぎていたのでどこのテーブルもヒトがまばらだ。
　　　屋台のおばちゃんがヒマそうにボクのそばに座って「美味しいか？」というようなこと（だと思う）を何度も聞いていた。「ＯＫ！ＯＫ！」と言ったんだけど、
　　　マジで美味しかった。マーケットには金のアクセサリーとか売ってる店が多かった。やっぱ中国系のヒトが多いんだろうか？
　　　まだ時間があったのでシュエダゴォンパゴダへ行くことにした。マーケットに入ってくるタクシーに聞いてみたが「７００Ｋだ」と言う。なんとなく高い気がする。
　　　それから２・３台のタクシーに聞いてみたんだけどどれも７００Ｋだと言って交渉にならない。しかたなく７００Ｋでシュエダゴォンパゴダへ向かった。
　　　ヤンゴンはヒトがやたら多いというのが第一印象だった。街の感じはボクがこれまで経験した中ではコロンボの街に似ていた。走ってる車の多くが中古の日本車
　　　で「・・幼稚園」とか「・・・観光ホテル」とか書いてあるのもよく似ている。路線バスは神奈川系が幅をきかせていた。神奈川中央とか横浜市営とかなつかしい。
　　　路線バスには車掌のようなヒトが行き先を大きな声で叫んでいる。ピックアップみたいなトラックもそんな風にヒトを乗せていた。それがよけいに喧騒を作り出す。
　　　シュエダゴォンパゴダの屋根つき階段の参道両脇には土産もの屋さんがいっぱいあった。ＵＳ＄５を払ってサンダルを脱いで参道を登っていった。
　　　雨で濡れたパゴダの中を歩いているとカメラを持った男の子？が数人いたので、その中の一人にデジカメで撮ってもらおうと頼んだ。彼はシャッターがきれた
　　　のがよく分からないようで、何回もシャッターを押していた。「ＯＫ！ＯＫ！」と言うと、仲間のみんなからからかわれていた彼は、何度も首をひねりながら
　　　デジカメを返してくれた。その姿がおもしろかったので「キミはカメラマンだろ！？」と言うと、また仲間が何かからかっていた。写してくれた画像を見せると、
　　　おもいっきりうれしそうに笑っていた。「ボクもカメラマンだからキミを撮ってやるよ」とデジカメで写して、また画像を見せたら。超ウケていた。
　　　パゴダは雨が降っていたのにもかかわらずたくさんのヒトがお参りしていた。やはりこの国のヒトの生活の中には、お祈りをすることが日常のことなのだろう。
　　　パゴダのなかにはいっぱい塔や鐘などがある。そしてもちろんたくさんの仏像がある。それぞれの仏像にこの国のヒトたちがお参りをしている。ボクもお祈りした。
　　　雨が強くなってきたので、雨宿りをしていたら「日本人ですかぁ？」と女の子が声をかけてきた。「そうですよ」と言うと、パゴダの案内をさせてくれと言う。
　　　ボクはもう観て廻ったし、案内にはきっとお金がかかるんだろうなぁと思って断った。彼女はまだ案内をさせてほしそうな雰囲気だったけど「日本語はどこで
　　　おぼえたの？」とかボクのほうから話題を変えて少し話しした。
　　　ガイドの仕事をするために日本語を学校で勉強したそうだ。最近は日本人の観光客が少なくなっているらしい。「アナタは何曜日生まれですか？」と聞くので、
　　　生まれた日は知ってるけれど曜日は知らないと言うと、ミャンマーでは生まれた曜日でそのヒトの運勢がわかるんですよと言っていた。雨が小降りになった
　　　ので「それじゃ」と帰ろうとすると、「日本で私のガイドを宣伝してくださいね。名前はタン・ダー・モーといいます。」と言って、名前と電話番号をメモに書いてくれた。
　　　約束したので書いておきます。ＴＥＬ　５２４１５３，５２４６６４とメモには書いてあった。
　　　パゴタを出たらまた雨が強くなってきた。タクシーが何台かいたのでホテルまでと聞いてみたら、やっぱ７００Ｋと言う。すごい雨の中をホテルに帰った。
　　　ホテルに着いたらもう暗くなっていた。ホテルのスタッフにこの近くで安くて美味しいのもが食べられるところって聞いたら、ヒンドゥーレストランをおしえてくれた。
　　　雨が小降りになってから夜メシを食べに出かけた。ホテルの近くの仏具とＣＤを売っている（変だけど実際そんな店だった）店の看板の隅に、日本語で
　　　「おけさ」と書いてあるのが気になったので店に入ってどういう意味か聞いてみたら、店にいた子は分からないという風で奥へ行って男のヒトをつれてきた。
　　　そのヒトは英語がわかるようで「別に意味はないと思うんだけど、ボクのお兄さんが日本にいたことがあって看板に書いたんだよ」と言っていた。分からん？
　　　ホテルでおしえてもらったヒンドゥーレストランを探したが、それらしきレストランが見当たらない。そもそもどんな店をレストランって呼ぶのかも知らないし。
　　　街の食堂みたいなところは数軒見かけるんだけど。道を聞き違えたのかもしれない。しばらく歩いていたらもうスーレーパゴダの近くまで来ていた。
　　　雨も降っているのでヒトが入っていそうな食堂へ入ってみた。入ると店にいたほぼ全員がボクをめずらしそう？に見ていた。子供が二人いて注文を聞きにきた。
　　　ミャンマー料理はある？と聞くとカレーだけしかないと言うようなことを言っているみたいなので、メニュー（ミャンマー語で書いてある）の中を適当に指さしてみた。
　　　出てきたのはチキンカレーのような感じだったけど、ご飯ではなくナンのような薄いパンがついていた。カレーのルーもボクの常識からすると少ない気がしたけど、
　　　食べてみたら結構ウマかったし量もそこそこあった。ていうかポットで置いてあるお茶がおいしかった。１７５Ｋを払った。地元のヒトしかこないような超食堂です。
　　　店を出たらすぐまた雨がひどくなってきた。ヤンゴンは１日中雨が降っている。歩きが基本のボクにとってはやっかいだ。
　　　明日も朝が早いのでシャワーをして寝ることにした．．．．が、寝てから夜中に（たぶん３：００ころだったと思う）ものすごい大きな声が聞こえてきた。
　　　なにかマイクでわめいているような声で目がさめた。「うっせーなァー！」と思ったけど外から音のようなのでどうしようもない。結構２０分くらいうるさかった。
　　　次の朝ホテルのヒトに昨日のうるさい声のことを話したら、「ああ、あれは近くの寺院で托鉢の合図をするために流してる声だよ。６月から９月くらいまでは
　　　その期間？なんでしかたないんだよ」というようなことを言ってるようだった。ていうか、聞いてないよーぅ！（ダチョウ風でなつかしい？）。
　　　朝早かったので朝食も食べられず（朝食付だったけど）、昨日たのんであったタクシーで空港へ向かった。２０００Ｋだった。

　　　　　　　　　　　　
　　　華信航空でヤンゴンへ　　　　　　　ヤンゴンに到着　　　　　　　　　　ボーチョーマーケット　　　　　　　　モヒンガー　　　　　　　　　　　　　シュエダゴォンパゴダ

　　　 　　　 　　 　
　　　パゴダにはたくさんの仏像が　　　パゴダにはたくさんの塔も　　　　少したよりないカメラマン　　　　　日本語ガイドのタンさん
　　　
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