７日目もダマスカス 　 　　 　　今日は１日中ダマスカスを歩く。 　　ゴラン高原のクエイトラへということも考えたが今日は金曜日なのでパーミットオフィースが閉まってるはず。 　　パルミラっていうことも考えたが、遺跡を見るためだけにに３時間も移動することはやはり選択肢からはずれる。 　　ていうか、シリアへ来てパルミラへ行かないほうが変かも知れないが。 　　 　　と、その前に手持ちのＵＳ＄１００ＢＯＸをどうにかして両替しないとＳＰがもうない。昨日はＵＳ＄２と残っていたＬＰでなんとかしのい 　　だが。街中の両替じゃ残りのＵＳ＄がないので両替してくれない。 　　ホテルの両替ならとシャーム・パレスに行ったが予想どうりゲスト以外は×。「メルディアンの両替に行ってみては」とアドバイスを 　　もらって２０分以上歩いていったが、やっぱり残りのＵＳ＄がないということで×。 　　出ていこうとしたときにカウンターに世界中の紙幣がデモで置いてあるのに気がついて、￥が少しあることを思い出した。 　　ＵＳ＄１０と２０００ＳＰ近く両替できて、暑い中を歩いてきた甲斐があった。 　　そうそう、シャーム・パレスへ行ったついでにトイレへいった。やはりトイレは☆☆☆☆☆ホテルにかぎる。 　　 　　途中でシュワルマを買って食いながら国立博物館へ行ってみたが、昼は１時間 　　ほどお休みらしく館内は閉まっていた。 　　しかたないので道を隔てた軍事博物館に行ってみた。 　　しょぼかった。 　　ていうか、入り口にいた貧相な顔のおじさんが「英語話せるか？」「私は公式のガ 　　イドだから案内してあげる」とうるさかった。 　　こんなところをどうやって案内するのか、ある意味興味もあったが。 　　となりにあったモスクは結構立派だった。たくさんのひとがお祈りをしていた。アラ 　　ビアンなひとときだな。 　　この一角にはもうひとつクラフトセンターというのがあったが、書くこともないくらいしょぼかった。 　　クラフトセンターから細い道を行って大通りへ出た横に観光案内所があったが、金曜だからなのか休みだった。前日シャーム・パレス 　　の近くにある観光案内所に行ったが、閉まってた。 　　やる気がないらしい。 　　 　　暑い中ヒジャーズ駅に寄りながらナセル通りを旧市街まで歩いて行ってみた。 　　ナセル通りの行き止まりが旧市街だが、旧市街の手前にはバスがいっぱい止まっていた。きっと、ウマイヤドモスクへの巡礼者を乗 　　せてきたバスたちだろう。恐ろしく古いバスが多い。そして、数年前に東南アジアなどで見かけたようなやたら銀色の金属っぽいバス 　　があったりして、なんとなく違和感がある。 　 やはりスークはほとんどの店が閉まっていた。 　　 ウマイヤドモスクは金曜日なので人がいっぱいだ。 　　 最古のモスクらしい。 巡礼者が絶えないらしい。 スカーフをしていない女性は、頭からすっぽり被るグレーの衣装を借りて入らなけれ ならない。 そんなことで、モスクの中はゲゲゲの鬼太郎の「ねずみ男」だらけだった。 「いっしょに写真を撮りましょう」と何人かのヒトに声をかけられた。 今までにない体験だった。 ここだからなのか、この国だからなのか、他人といっしょに写真に写ることが「うれし いこと」という感覚が自分にはあまりよくわからなかった。 ていうか、人生で初めて人気者になったような感じがした。 これが最初で最後だろうけど。 モスクの中は静寂と祈りと永遠を感じさせる時間がある。 変わることのない時間．．．．．たたずむことが誰にもなじむ空間。 　　アゼム宮殿に寄ってから旧市街の中を歩いてみた。 　　まっすぐな道．．．．アラブの国であることを忘れるようないくつかのキリスト教会。 　　ダマスカスのフツーの顔が見られる。 　　暑くて、またレモンのシャーベットを買って歩きながら食った。 　　おいしかった。 　　 　　 　　 　　サーリヒーエ通りにも行ってみた。 　　この国の一番のおしゃれがある通りだ。 　　ありようは別にしてそれは、どんな国の若者に 　　とっても興味があること。 　　 　　ていうか、シリア人の兄ちゃんたちもナンパとか 　　すんのかなぁ．．．．． 　　ダマスカスは歩き回ってやっと２つＡＴＭが見つけることができるくらいのアラブらしい街だった。 　　その街の姿が、この国のめざすひとつのアラブを物語っているようで好印象だった。自分には。